呑歩記其ノ卅伍、上野
- 醉処 上野「秋吉」
- 醉日 平成二十二年六月三十日
- 醉人 企業戦士
暑い、暑い、暑い。何で日本の梅雨はこんなに蒸し暑いんだ。
しかし暑がつてばかりもゐられない。今日は上野で会合である。
御徒町から中央通りを歩いて集合場所の自転車屋へ向かう。
「このヘルメット安いなあ。これじやあ弾除けにならんな」、「確実に貫通します」。
よし、今日の買物は終わつた。密談場所へ向かおう。誰にも後をつけられていないな。尾行に気をつけろ。
場所は「秋吉」上野店。秋吉は約十年振りだ。取り敢えず生麦酒を貰おう。
この店は焼き物は早いが揚げ物は遅い。生麦酒御代り。
「串カツまだ来てないよ」、「ハイ、只今」、「先ず生麦酒を直ぐに持つてきてくれ」。
「あか、御持ちしました」、「無礼者！わしは共産主義者ではないわ！」。
Xデーは二週間後に迫つた。白熱する作戦会議。侍日本の選手達は良く頑張つた。我々も負けてはいられない。
大議論の末、今回は隊長の案「犬吠崎作戦」が採択される。各員、後の二週間は酒を控えて体調を整へるように。
今宵も醉つて候。
